SF
以下、2013年くらいに最高に鬱々していたときの書評。私は今でもマージナルマンかな。 前に言及したかもしれないが、神林長平氏が著した『膚(はだえ)の下』はあらゆる意味で素晴らしく、美しい小説。 私が生きているギリギリのラインを保ってくれた書物でも…
『極光星群』の中の「ウェイプスウィード」という中篇で注目していた作家、瀬尾つかささんの長篇『約束の方舟』を読破。 楽しい若者たち(12歳~18歳)の成長物語なのですが、世代間対立を恒星間宇宙船という狭い空間で描くことに成功しています。とても面白…
初読したときは勢いに圧倒されました。 ライトノベルという「ジャンル」を定義するのは非常に困難ですが、本書はライトノベルの武器をふんだんに使った素晴らしい本だと思います。 文庫319ページの中に、躍動する時間、キャラクター、意識がちりばめられてい…
Engage! 読書会では、アンソロジーから1つみんなの評価が高い作品を選ぼう! という試みをしています。 今回はSFというジャンルで。『神林長平トリビュート』を使いました。 結果 第一回Engage! 読書会の結果、課題本『神林長平トリビュート』のなかで最も…
実は、二度読書会を開催している。その理由を書いたノートと、結果を取り上げていこうと思う。 僕が本を読まなくなったのは、大学生に入ってからだと思う。教科書や専門書を読む機会は増えたけれども、小説を読む機会は一気に減った。この理由の一つは、本屋…
最初は伊藤計劃『ハーモニー』と見紛うほど同じ構成で、大丈夫かな、とページをめくっていったけれど、徐々に筆者のオリジナリティーが出てきて、最後にはもう一度読みたい作家に入った。 テーマ自体は本当にシンプルで、「知る」って行為は究極的にはいった…